STM32Primer2をBARE-METALで使ってみる3 -ADCによる電源監視とUART2-

前回はSystickタイマを利用したスイッチ入力で電源の制御を行いました。しかし
電源を付けっぱなしにしているとどんどん電力が消費され、ついには3.5Vを切って
しまいます。(リチウムイオン電池の詳細な特性については他の専門に解説されて
いる方たちにうっちゃる(うn?)として、)実際3.5V以下になると急速に電圧が低
下していってしまうという特性があるので3.5Vできっちり止めなければなりません。

STM32Primer2はリチウムイオン電池の電圧低下をハードウエアで監視する機構がな
いのでSTM32に内蔵されたADCを利用してソフト的に監視し、3.5V以下になったら強
制的にシャットダウンする必要があります。今回はCircleOSのDMAを利用したADCと
過去の自分のコードを利用して電源監視ルーチンを作りました。

電源監視ルーチンはCircleOSで行っている方法とほぼ一緒で、1Secごとに移動平均
化されたVbatの値が3500(3500mV)になりさらにそれが15秒間連続した時にSHUTDOUN
信号を出してFETスイッチをOFFにするというものです。

そしてこの機構が実際に機能しているかどうかを確認するためにモニタリングする
必要がありますが、この検証には背面の拡張コネクタから出ているUART2を利用し
ました。このUART2のルーチンも自分の過去の(ry)でprintfにリダイレクトさせるよ
うにしています。

以前107系等で組んでいた時はUART-Txだけは割り込みを使用せず、ポーリングで回し
ていました。今回UART-Txも割り込み方式に変えています。それで初めて気づいた
のですがprintf等使用時に高速にバッファに転写すると早すぎて割り込み処理が
間に合わず、文字列が反転した状態で出てきてしまいましたので少し細工を行い安
定して文字列を送信できるようにしました。

un
↑大活躍の極小USB-Serial変換(画像右上)。

以上の条件下(72MHz駆動,LCDバックライトは未制御のため全点灯)でUART2から文字
列を排出した状態で電源電圧低下を感知して自動で切れるまでモニタリングを行い
ました

un
上図の結果のとおり、満充電4.1Vから徐々に電圧が落ちて行って3.5Vに差し掛かっ
たところでFETスイッチが切れています。また3.6V付近から電圧の落ち込みが急速に
早くなっているのが分かりますね。自働強制シャットダウンまで約4時間まるまる
かかりましたがCPUは最高速度,LCDのバックライトも未制御の最大輝度ですのかな
り電流喰っている状態です。この二つを制御できたらさらに持つでしょうね。

次回はFSMCを使ったLCDの制御に入ります。
FSMCは全く使用したことがないので少々手こずりそうです。

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