激闘!比良山系縦走
今秋もロングトレイルの季節がやってまいりました。今回は昨年途中で打ち
切って敗退した比良山系縦走のりべんぢです!
山蛭を避けるため11月以降にと考えておりましたが週末に限って天候が崩れ
なかなかチャンスが得られず12月手前のギリッギリでようやくチャレンジする
ことが出来ました。しかしながら11月下旬にしては異例の寒波襲来で気温は
下がり過ぎてしまい、意外な伏兵に苦戦を強いられることに…!
それではまいりましょうか。
●2017.11.25 比良山系縦走(蛇谷ヶ峰〜武奈ヶ岳〜蓬莱山〜権現山)
虹裏メイドの朝は早い。
JR京都駅では薄明でしたが湖西線に乗り込み大津京駅を過ぎたあたりから
お日様が徐々に登ってきました。ずっと機会を待ったかいがあり当日の天気
予報は晴れ、予報通りとなってくれました☆
JR安曇川駅から若江交通バスに乗り、比良山地の北端に位置する朽木支所前
バス停からアタックします。一昨年春に鯖街道の近畿自然歩道を攻略した際に
通過した場所ですね。
昨年は蓬莱山から入ってひたすら北上ルートでしたが今回の縦走では戦略上
ひたすら南下していきます。
まずは鯖街道から離れて朽木オートキャンプ場・グリーンパーク想い出の森
へ向かいます。敷地内の運動場からは冠雪した北アルプスがみえますね〜
グリーンパークの敷地内に縦走路の最初の難関蛇谷ヶ峰への登山道があります。
ここから最後までずっとトレイル!(びわこバレイ除く)
不明瞭な渡渉あり超滑る上に斜めってる木の通路ありで序盤からきつい
展開となります。蛇谷ヶ峰までとにかく登り一辺倒です!
尾根道まで出ると暖かい日差しが…♥
標高が900mまで迫ろうかと言ったころに視界が開け、雪をかぶった北アルプスが
くっきり見えますが…なんと自分の足元にも雪が…!昨年は12月上旬でもぜんぜん
なかったのにー!
何はともあれ蛇谷ヶ峰に到着です。琵琶湖の北端やこれから挑む釣瓶岳、
武奈ヶ岳が…あっちもやっぱりてっぺんが雪被ってる!?
ちょっと来る時期が遅かったのかも…寒波の影響もありましたけど。
さて、蛇谷ヶ峰〜釣瓶岳間はとても迷いやすく通行危険個所となっています。
そしてご多忙にも漏れずねむいさんもおもいくそ迷いました。
ココハダレハワタシハドコ
とりあえず尾根に上がってもう一度現在位置確認するか〜と無理やり
登った尾根道のてっぺんが蛇谷ヶ峰山頂だったorz
戻ってるじゃねーか!1!!!
やり直し!!!!
また迷ったorz
らちが明かないので地図読みと球体コンパスを駆使して高度は無視して
"一直線に南下"を試みて本来の縦走路にかち合う作戦をとり、滝谷の頭と
言う分岐で漸く正規の縦走路に落ち合いました…
フ●ァック!!!11!1と言う叫びが滝谷の頭にむなしくこだまする…
一時間半くらい無駄な時間過ごしましたがもう一回アタックして失敗したら
おとなしく山降りるつもりでしたが試合続行ッッ!!
その後は滞りなくボボフダ峠、アラ谷峠、ヨコタニ峠と次々にクリアして
いきます!ボボフダ峠は須川峠と言う別名もあるそう。
前回の離脱ポイント、地蔵峠に到着です。ほどなくして三角点がある
地蔵山もあります。
私が未踏だった比良の縦走区間はここまで。後は勝手知ったる道なのです!!
ササ峠からイクワタ峠につき釣瓶岳を見据えます。
予想以上に雪が積もってそうですね‥‥
実際くるぶしの上までズボるくらい雪が積もってました…釣瓶岳山頂です…
次は比良山地最高峰武奈ヶ岳です!一番標高高いので釣瓶岳よりも
雪あると思います…
釣瓶岳から武奈ヶ岳間はそれほど距離は離れてませんがさっきの雪のせいで
欠航苦戦しました…しかも人が良く通る個所は雪が解けてめっちゃぬかるんで
ます…ここは昨年もぬかるんでたので注意地点ですね。
そして―
武奈ヶ岳に到着です☆
天候が変わりやすく急に曇ったりもしてましたがうまい具合に晴れてくれました!
無駄足を喰ってしまったので感慨にふける暇もなく次にすすみます。
金糞峠へはイブルキのコバから八雲が原を経て向かいます。
そしてちょっと日陰に入るともうすでに雪山の様相を呈しております。
イブルキのコバです。
積雪があったのでこの周囲の登山道の凍結を恐れてましたが日中気温が
一気に上がっていたのでそれは杞憂におわりました。
スキー場跡を降りて八雲が原湿原です。
キャンプを楽しむ人たちがちらほら見えました。
紅葉と雪のコラボを見ながら金糞峠に向かいます。
このあたりとても水がきれいな渓谷でお気に入りの場所です☆
金糞峠です。ザ・ゴールデンウ●ンコ・パス。酷い名前だ…。
ここからは堂満岳を巻いて南比良峠に向かいます。
この巻道ですが超ザレザレで足を滑らせれば谷底までスザザザザの
超危険地帯になっています。
標高の低い割に数多くの遭難者と死者を出している比良山地の恐ろしい所は
迷いやすく脱出できない地形にあります。近いから/低いからといって舐めて
掛かってウボァーが普通に有る場所なので私も今回の攻略に向けて体力づくり
や装備品の厳選を重ねてきました。はたから見たらトレランには全く見えない
ゴテゴテ装備の有様ですが。
特に今回は球体コンパス君と紙の地図が全行程で大活躍です♥
やがて二体のお地蔵さんが見えたころに南比良峠に着きました。
既に縦走路は南比良エリアに入っています。
足滑らせたら下までまっさかさまの登りを越えて荒川峠です。
ここ一番ひどい箇所や…
鳥谷山です。既に日没を考慮する時間になっています。
遠く先にびわこバレイと蓬莱山が、目前には比良岳が待ち構えています!
一気に下りて葛川峠に、そして巨岩地帯を登っていきます!
巨岩地帯を越えたら比良岳山頂です。
ほんとうの山頂は縦走路から離れて西ですがついでに寄ってみました。
太陽が山の裏手に落ちて残照タイムになったころに木戸峠に。
完全日没までに間に合うか!?
びわこバレイ(打見山山頂)への最後のゲレンデの激登り…
夕焼けがきれいだなぁ(現実逃避)
はぁはぁ…完全に暗くなる前にぎりぎり間に…合った…!
びわこバレイ、打見山山頂です…!
びわこバレイは冬季シーズンへのメンテを行うため12月頭から12月中ごろまで
一時閉館となってしまうため比良山地縦走路唯一の貴重な補給ができなくなって
しまいます。
比良山地全山縦走をリスクを限りなく減らして達成させるためには気温が適度に
低くなおかつ積雪も無く天気も安定しているこの時期この季節に来る必要があり
11月のこの時期はほんとにギリッギリなわけでした・・・これ逃したらまた来年に
なるところでしたが危なかったです・・・
補給も終わって夜間山行の装備を整えていたら既に一部で始まっている
改装工事の現場のあんちゃんに「今から(蓬莱山に)いくのか」とよびとめられました。
「今夜は権現山まで」と答えましたが私以外にも"そういう人"が多いのか馴れた口調で
「夜だから遭難しないように気をつけてなー」と見送られました。
雲が吹き荒れる蓬莱山へ向かいます―
雪をなるべく避けてゲレンデを登り三角点がある蓬莱山山頂にたどり着きました。
・・・雲のど真ん中に居るようですね・・・
残照も尽き、もうすぐ本格的な闇の世界がやってきます!
夜間山行の実戦も3度目になりましたが今回は未だ標高1000m越えの世界。
引き締めて挑みます!ここからナイトモードになります。
・・・ッッ前がみえねぇ!
蓬莱山を降りた直後から雲の気流が激しくなってヘッドライトを最強にしてるにも
かかわらず視界がさえぎられる箇所が多々現れてきました。
しかも積雪が硬くなっていて踏み抜いて転倒する危険があるため慎重に慎重に
進んでいきます。
雲の気流が途切れると下界の夜景が琵琶湖側の視界に入ってきます・・・
時折聞こえる鹿のピギーという鳴き声と気流のブォォォォという音だけが
鳴り響く何時もの山の中とは違ったなんとも不思議な空間です。
小女郎ヶ峠です。雲の気流の切れ目を狙って写真を撮ります。
徐々に標高を下げていきますがまだまだ雲の中です・・・
仏像が安置されているホッケ山です。
積雪はかなり減ってきたので足元についてはこれでひと安心です。
南比良の権現山〜蓬莱山間は大人気の縦走路で私自身もこの一帯はトレーニングの
一環でたびたび登っているので夜は来るのは初めてでしたが妙に落ち着いた
気持ちで進む事ができました。んでもって歩行スピードも夜にあわせて落として
いるので疲労に回復が追いついて来て気力も十分になってきました!
ラストピーク、権現山です。ここから一気に高度を落としていきます。
高度が落ちるにつれて雲も徐々に晴れて下界の景色がくっきりみえてきます!
降りていくと急に平坦な広場になり特徴的な切り株が見えました。
ズコノバンまで来たようです。
全然関係ないけどズコノバンってスピルバンみたいやなwですよぅ
ズコノバンからさらに下ると林道になります。
ここからひたすら下り坂ダッシュです!
栗原登山口まで到達しました。
道は舗装路に変わります。長い長いトレイル区間はこれで終了です!
舗装路になっても暗闇は変わりませんがひたすら駆け下りていくと
ようやく街の灯りが出てきました。栗原の集落です。
栗原バス停です。
ここからさらに南下して道の駅で県道と合流します。
街灯がほとんど無い県道は月明かりを頼りに。
月の回りは満天の星です☆
写真ぶれてますけど
JRの高架をくぐり少し北上して和邇駅にゴールです。
トラブルはいくつかありましたが脚力と頼れる装備で乗り越えて
長い長い戦いに勝利しました!
帰路も京都からごくちかくなのでらくちんです♪
というわけで今年も試練が終わりました。今後は熊野古道の攻略に重心を置き
つつ東海自然歩道の復路も再来年あたりのスタートを見据えて準備を進めて
行く所存です。
それとずっと使って来た「STM32Primer2 GNSSTr@cker」ですが、改良を重ねて
これからもどしどし使っていきます。多分ねむいさんが世界でSTM32primer2を
一番長く使い続けている女だと思います(地獄のミサワみたいな顔で)
比良山系縦走 GPSログ
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