Transcend様提供のSD SMART Toolboxの可能性を探る

前回は民生用で安く手に入るTranscend製のmicroSDカードのS.M.A.R.T.
(以下SMART)を取得するためのいろいろを公開いたしました。

今回はSMART情報を取得するためのツール「SD SMART Toolbox」の可能性に
ついてさらに掘り下げていこうと思います!

ソフト紹介のページではSDC340S/USD340Sしかサポートしてないような
文面となっていますがSMARTのデータから解析するにもしかして過去の
Transcendの産業用SDでも読めるんじゃねぇの!?と思い立ち実際に
試してみることにしました!!!


ところでインストーラーで出てくる言語選択はインストーラーしか対応してなくて
実態のプログラムは強制的にOSが使用してる言語環境に合わせられるのいいよね…

よくねぇ!!


それはさておき2020年からほぼ1年ずつ買ってきたTranscend製の産業用microSDを
試していこうと思います!!!
カードリーダーはTS-RDF5(2022年生産モデル)を使用します。


まずは前回のおさらい、TS64GUSD340S 民生用microSDカードの
SMART情報です。


お次はTS32GUSD230I…ですがありゃりゃ…
だめですね…


今度は大容量のTS256GUSD430Tです…!!
おおっ!読めたっ!!

NDA結ばないと使えないSoftScopePRO使わないでも簡単にwebで
ダウンロードできる民生用のソフトで見えた!
やったぜ…!



今度は上記の進化系のTS256GUSD460Tです…
こちらもしっかり読めてますね…!!


最後はpSLCモードで動作する現時点で最強のTS20GUSD240Iです…!
こちらもちゃんと見えていますね…!

近年のTranscend製産業用SD/microSDについては2021年以降製造の品種より
SD SMART ToolboxとTS-RDF5でSMART情報が読めるようです。





ところでなんで2020年に入手したTS32GUSD230Iだけはぶられているのか
ちょっと調べてみました。
なんでかTranscendの産業用SD/MicroSDはネットに詳細なデータシートが
落ちているためSMARTの構造体の詳細も知ることができます。
で、データシートを読み比べてみるとUSD230Iシリーズとそれ以降に製造
された産業用SD/MicroSDは一部の構造体の定義が微妙に異なっていました。

USD460T,USD240Iのものと比べるとUSD230Iは一部の定義が異なっているのが
わかります。多分これのせいでソフト側ではねられてSMART読めなくさせて
いつのだろうとおもいます。


SD SMART Toolboxはかなりチェックが厳密なのですがTranscendEmbedded様
から超ご厚意で提供してもらった"SD SMART Tool"の方はその辺の判定は結構
ガバガバで多少の不整合があっても無理くそ表示してくれます。



ていうわけで今回のまとめ
・Transcend様提供の「SD SMART Toolbox」は民生用だけじゃなく一部の
 産業用SD/MicroSDカードでもSMARTを読み取ることができる!

・現時点で実際に確認している産業用MicroSDの品種は以下
 USD430T,USD460T,USD240I
 
・USD230Iシリーズはソフトで跳ねられてしまったのか「SD SMART Toolbox」
 ではSMART情報が読めない。

・おそらく2021年以降発表のモデルならSMART情報の構造体がすべて同一に
 なっているため、「SD SMART Toolbox」でSMART情報が読み取れることが
 できると考えられる!
 
・SMARTを見るためには2020年以降製造のカードリーダーTS-RDF5が必須。
 見分け方はデバイスマネージャで見るデバイスストリングが
 "TS-RDF5A"となっていること。
 
・☝パッケージからでは何時の製造が見分けがつかないので、カード
 リーダーの選定は結構なぎゃんぶるになってしまうかも…



今回、さりげなくTS20GUSD240Iが出てきましたがこちらについては
次回にでもみっちりと解説させていただきます…!!

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