WVGAな解像度のTFT-LCDモジュールを動かす

私が最初にTFT-LCDに手を染めてからはや4年…もう4年も経っtグハッ


すみませんいきなり自爆しそうになりましたが時代の趨勢は大解像度化の
一途を辿っております。電子工作で使用されるTFT-LCDも例外ではなく
STM32F4等の高速・大規模なマイコンではもはや320x480(HVGA)な解像度は
当たり前となっていますね。

それ以上の解像度の物は配線や駆動が面倒なRGBインターフェースの物しか
なかったのですが2013年代後半からまた状況が変わります。
なんと480x800(WVGA)なTFT-LCDモジュールでも従来のi8080バス形式で
使用出来るものが一般にも出回り始め、私も幾つか入手したのでまとめて
動かしてみることにしました。


●TFT-LCDのバックライト用LEDの話
かつて大解像度/大型のTFT-LCDモジュールにはバックライトに冷陰極管が
用いられていました。しかし白色LEDの高性能化により冷陰極管にとって代わり、
モジュール全体の大幅な薄型化に貢献しております。また、点灯に必要な
電圧も冷陰極管と比べて極めて低いので感電の危険も無く安全に工作が
行える利点もあります。


とはいえ大きな範囲を均一に照らすためにはLEDを複数個配置しなければ
ならず、ムラなくLEDを点灯せしめるためには各LEDになるべく均一に電流を
流してやる必要が生じます。そういった点から大型/大解像度のTFT-LCD
モジュールではLEDが直列に配置されている(=全てのLEDに等しい電流を
流すことができる)物がほとんどでこの場合はLED駆動用の昇圧回路を組む
必要があります。


私が選んだ昇圧ICはオン・セミコンダクターのCAT4240という品種です。
これは4〜8個の直列LEDを点灯させるのに最適で、回路構成次第で大電流
駆動可能です。後で紹介するWVGAなTFT-LCDたちに使用されているLEDは、
6〜8個直列でLED全体のIfも20mAもあればいいので昇圧用コイルは電流容量の
低い小さいものが使えます。



ほぼデータシートに即して回路図を作成し、LED駆動用昇圧ユニットを
組んでみました。+3.3VからMAX+28Vまで昇圧可能なのでLED8連でも余裕で
対応できます♥回路中で使用されているパーツは昇圧IC以外は
同スペックの物が秋月で購入可能です。


●さぁ動かそう

先ずはこちらの5インチのTFT-LCDモジュールです。コントローラICは
NovatechのNT35510という品種です。インターフェースはi8080-16bitバス
なので私のいつものと同じように動作できるはずです。バックライトLEDは
8連直列なので上で組んだ昇圧ユニットを接続していざ電源投入!


…ぁぁ・・・
ああぁあああぁあぁぁあああぁあ!

保管の仕方が悪かったようで薄さも災いしLCDを割ってしまったようですorzorz

↑かろうじて映る部分で動作を確認しました…さぁ次です次!!!



お次は4.3インチなドライバICがOTM8009Aという品種のものです。
24bitインターフェースですがレジスタの設定は16bitかつRGB565の設定も
可能で従来どおりの16bitバスに極めて近いため特に苦労はありません。
こちらもLEDが直列の6個使いです。

※これはいないさんです。
WVGAになると表示できる範囲も大幅に増えて大きい画像表示するのに
便利ですね♥・・・あり?どしたのですかそんな顔して?

けなげに+3.3Vから+18V近くまで昇圧を続けるCAT4240さん。コイルもCAT4240も
まったく熱くなっていないのでまだ余裕がありますね。ただし昇圧に使用する
+3.3Vの供給源は1A程度ひり出せられるくらいの余裕は持たせておいてください。



最後に4.3インチでIPSなTFTです。ドライバICはHX8369-Aです。こちらは
解像度以外は従来のHX8357系とまったく変わらず。一番使いやすく感じました
(動かしてしまえばあとはどれもほとんど変わりませんが)。
Aliexpressでも購入できます。

※これはほむらちゃんではなくいないさんです。

※こ(ry
IPSなのでデジカメでとっても青っぽくならず発色がかなりよいですね〜




幾つか動かして思い知りましたがさすがにバラックでLED用昇圧回路込のボード
組むのは辛いので最初は面倒でも専用の基板起こした方がいいかもしれませんね。

言い忘れていましたが今回のWVGAなTFT-LCDモジュールの駆動に用いたのは
おなじみのSTM32F4のいつものです。
すでにソースコードに反映していますのでこれらのモジュールを手に入れて
いても攻めあぐねている方の参考になるかと思います。
今後も良い物が入手できたらラインナップにどんどん加えていくつもりです。

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